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そして春風にささやいて(タクミくんシリーズ)
2006-02-25 Sat 02:00
ごとう しのぶ 著  イラスト おおや和美
角川スニーカー文庫 1992年4月発行

1992年12月の角川ルビー文庫創刊により、増刷分と継続中のシリーズはそちらから刊行中。小説JUNE10号(1984年12月)に「季節はずれのカイダン」(ルビー文庫「FAREWELL」(1993年)に改訂版所収)が掲載されてから20年以上続いているシリーズの文庫版第1巻。表題作の他「若きギイくんへの悩み」(小説JUNE24号1987年4月号掲載)、「June Pride」(小説JUNE25号1987年6月号掲載)、「それらすべて愛しき日々」(小説JUNE31号1988年6月号掲載)、「BROWN」を所収。

秋月こおさんの「富士見二丁目交響楽団シリーズ 」も長い事続いていると思いますが、「タクミくんシリーズ」の小説JUNE初掲載はそれより更に8年も前で、フジミほどコンスタントに続編が発表されてはいませんが、おそらくこのジャンルでの最長寿シリーズだろうと思います。しかも「そして春風にささやいて」で高校2年生だったタクミくん達は、未だに高校生です。

物語の舞台は、人里離れた奥地にある私立祠堂学院という全寮制男子高校です。主人公の葉山託生は、訳あって実家から離れ、名門良家の子弟も学ぶこの学校に在学していました。2年に進級し新たに寮で同室になったのは、学校中の人気者で財閥の御曹司でもある有名人、ギイこと崎義一でした。亡くなった兄から性的虐待を受け、それが原因で両親との仲も上手く行っていなかった託生は、自己防衛のために“人間接触嫌悪症”になっていました。そんな彼が、ギイに愛されることによって愛することも知り、しだいに周囲にも心を開いて、トラウマとなっていた過去の呪縛からも解放され、家族との関係も取り戻して行きます。

何しろ愛し合ってる二人は寮で同室ですから、もちろんそいうシーンもあります。でもこのシリーズはわりとソフトです。そして、最初の方こそ託生くんのけっこう重い過去の問題などJUNEっぽい要素もありますが、二人の仲が上手く行って安定してくると、明るいボーイズラブという雰囲気が強くなって行きます。

角川ルビー文庫創刊当時、タクミくんシリーズ以外でスニーカー文庫から移行した作品には、

栗本薫さんの「終わりのないラブソング」
原田千尋さんの「いつもキラキラしていた…」「北点抄」
三田菱子さんの「鼓ヶ淵」「Mこの世で一番最後の夜」
野村史子さんの「レザナンス・コネクション」「テイク・ラブ」

などがありました。どの作品もJUNEの懐かしい名作です。そして明るく癒し系の学園物であるタクミくんシリーズとは、随分と傾向の違う作品でもあると思います。

いま思うと、タクミくんシリーズは、当時としては異色の作品だったような気がします。少なくとも耽美小説という名は相応しくないです。まだボーイズラブという呼称が無かった時代に、その原点のひとつになった様な作品だったと思います。
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