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やおい幻論
2006-02-05 Sun 12:36
榊原史保美 著  夏目書房 1998年6月 初版

榊原さんは、1982年に小説JUNE創刊号掲載『蛍ケ池』でデビューした小説家。当時は姿保美を名乗っていました。84年小説JUNE7号から連載した『龍神沼綺譚』は初期の代表作で、JUNE史にも残る名作のひとつです。しかしその後、男性同性愛をモチーフとした作品を書き続けながらも、JUNEや他の「やおい」系レーベルからは距離を置いて作品を発表するようになりました。95年からペンネームも榊原史保美に改名しています。

「山なし・落ちなし・意味なし」が語源だという「やおい」という呼び名は、70年代終りに同人誌の中で使われ始めたようですが、しだいに商業誌も含めてこのジャンル全てに対する呼称となって行きました。やがてその人気に乗じて大手出版社も含め多くの専門のレーベルが生れました。そんなブームの中で、「やおい」という蔑称に甘んじ、このジャンルの小説への意味の検証もないまま、ブームに流されるように作品を生み出す編集者や作家、それを受ける入れる読者たちに対し、異議申し立てという問題提起をしているのがこの「やおい幻論」です。 

そしてまた、蔑称に値する現象であるという事で、闇雲に「やおい」的嗜好を批判する人々に対しても、「やおい」的嗜好に向かうにはそれなりの理由があり、「おかしなモノ」として切り捨てるだけでは何も解決しないというような反論をしています。榊原さんが、大変慎重に言葉を選びならがら書いている緊張感が伝わって来るのですが、「蜜の厨房」さんの「正しいボーイズラブ講座特別番外編」でも紹介されてる「やおい論争」なるものを経ているのが、その原因かもしれません。

それなりの理由として、榊原さんはトランスセクシャルを挙げていますが、これが全ての作家や読者にあてはまる訳ではないと思います。私自身も全く別の理由から「やおい」的嗜好の作品に惹かれましたし、こればかりは個々に千差万別の理由がある事柄だろうと思います。そのあたりはちょっと強引な結論付けだと感じますが、全体としては真摯に誠実に問題に向き合った「やおい論」として一読の価値があるものだと思います。

<参考サイト紹介>

松岡正剛さんの書評サイト「千夜千冊」「やおい幻論」
「快楽読書倶楽部」というサイト内で紹介されている「私的榊原姿保美作品目録」
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