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あふれそうなプール(1) 
2007-05-23 Wed 20:40
石原理 著 飛鳥新社Hug文庫2007年5月発行

マガジンBE-BOYに1996年6月号から連載され、
BE-BOYコミックスで全6巻刊行(97年5月~2001年4月)された作品の文庫化1巻目。
コミックス2巻までと描き下ろしの短編を所収。2巻は6月発行予定。
中学まで対人恐怖症気味だった入谷は、卒業を機に自分を変えようと、私立進学校への受験を避けて公立校へ入学した。すっかり開き直って別人になれたと思っていたが、そんな自分に興味を持って注視する木津と出会い、入谷の心は乱れた。執拗に近づいてくる木津に反発を感じながらも、心の奥を見透かすようなその視線を無視できない入谷。やがて自分の逃げを間違いと感じた入谷は、編入試験を受け私立進学校に移った。そこには自分が対峙さなければいけない人間花田がいたが、彼は木津の知り合いでもあった。学校は違っても何かと関わりが絶えない木津と入谷は、反目しながらも次第に惹かれ合っていくのだが・・・。
常々絶版になったままじゃ惜しいと思っていた作品なので、文庫で復活してくれて嬉しいです。連載中コミックス読みしてたので6巻全部持ってるんですが、描き下ろしもあるというのでこの文庫版も買っちゃいました。

読み直してみたら、細かいところをすっかり忘れているものだなぁ、と思いました。BLなんだけどラブじゃない印象だったんですが、ラブはラブだったんですね一応・・・。

木津に惹かれていきながらも、近づくのを恐れていた入谷。その心乱される痛々しさが妙に心に残る作品だったので、根底にある恋心というものの重要性が薄れてしまったんでしょうか。あらためて読んでみると、恋愛方面では入谷君が意外とお堅くて乙女だったことも一因かなとも思いました。やっぱり男の子なので、それ以前に男としてのプライドが邪魔して、木津に素直になれないということもあります。それが何だか恋愛問題じゃない様に、私には感じられてしまったんですね。

最終的に、男と男としてどう向き合えるのか、二人の間にあるその緊張感がいいんです。そしてそこにハラハラさせられた。入谷の内にあるプールの水があふれ出しそうになると、読者の心も波立つ。とても読み応えがあったんだけど、読み直すのは結構キツい作品かもと思ってたんですが、そうでもなかったです。今回は木津も入谷も何だか可愛いと感じました。文庫化のおかげで読み直せて良かったです。

描き下ろしは、大人になった二人をちょっとだけ見られます。
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漢字バトン
2007-05-18 Fri 21:08
lucindaさんから「漢字バトン」が回ってきました。なかなか難しいですね、これ。漢字を知らな過ぎです私・・・。実は子どもの頃から漢字覚えるのが苦手で、漢字テストとか恐怖でした。でも、このバトンを考えるのはとても楽しかったです。

■好きな漢字を三つ
【彩】【香】【雅】
何となく、奥ゆかしく上品な華やぎが感じられるところが好きです。もし自分に女の子がいたら、彩香とか香奈とか名付けたかったかなぁ~。 

■前の人が回した漢字に対して自分が持つイメージは?
【弄】一般的には屈辱を与えるだけの「愚弄」でも、BL界の「もてあそぶ」はそれも愛?
【熱】情熱。自分には欠乏してるのでBLに求めるのかも・・・。
【撫】何故か最初に「撫子」が思いうかんだので、優しいイメージを感じました。

■次の人に回す漢字三つ
気になるあの方(好きなBLキャラとか?)に聞きたい「あなたの事」かな(笑)
【想】【趣】【歴】

■大切にしたい漢字三つ
【智】【勇】【慈】
どれも、人として大切なんだけれど私には足りないもの、を表している漢字です(^^;)
【慈】はlucindaさんも好きな漢字に入れてらしっしゃいましたね(^-^)

■漢字をどう思う?
1文字がそれぞれ意味を持ち、形にも個性がある漢字は、素晴らしい文字文化だと思います。でも、子どもの頃から覚えるのは苦手な上に、最近は忘れる一方・・・。パソコンで書く時はまだ良いのですが 、紙にメモを取った時のひらがなオンパレードには、我ながら唖然とします(笑)

最近朝鮮王朝の歴史にちょっと興味を持って、図書館で王朝実録『燕山君日記』を借りてみました。日本語訳を期待して開いた本、びっしり頁を埋め尽くす一面の漢字を目にした瞬間、思わず一度本を閉じました・・・。現在はハングルを使う韓国ですが、昔の公式記録は漢文だったんですね。気を取り直して見てみれば(読むとは言えない)、何となく意味の解る部分もありました。もしかしたら、漢字を習わないという現代の韓国人より、苦手とはいえ漢字を使う私の方がこれを読めるのではなだろうか・・・。それより、中国人なら全文理解できるかもしれません。凄いな漢字文化圏!

■好きな四字熟語は?
好きというか、最初に思い浮かんだのは
【我外吾師】
【深奥幽玄】
しかも、漢文出典の四字熟語じゃないのかもしれないです。
上は「我以外は皆吾(わが)師である」という吉川英治さんの座右の銘。若い頃好きだったんです、吉川英治。
下は、『ヒカルの碁』ファンなら誰でも知ってる幽玄の間の掛軸にある書。市ヶ谷の日本棋院に実在する川端康成の書なので、囲碁ファンはご存知だろうと思いますが、一般的に知られてる言葉なんでしょうか?

■バトンを回す七人とその人のイメージする漢字
ごめんなさい、回す人はいません。面白そうと思った方がいらしたらやってみて下さい。
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フェイク
2007-05-10 Thu 23:41
剛しいら 著 イラスト かんべあきら
海王社ガッシュ文庫 2007年5月発行
元俳優で大手映画会社社長の高島信敬は、隣国の若手人気俳優を起用して大作映画を製作するにあたり、俳優を日本に招いての様々なプロモーションを企画していた。ところが、来日寸前になってその人気俳優が行方不明になってしまった。マネージャーが当人を探し出すまで偽者を仕立てることになり、以前この俳優のソックリさんとしてTV番組に出たことがある駆け出し俳優の須栗陽平にその依頼をすることになった。

俳優の仕事はほとんどなく、アルバイトで食い繋ぐしかない陽平だったが、ギャラは高くてもこの代役がまともな仕事でないことはよく解っていた。けれど、俳優時代の信敬に憧れを抱いていた陽平は、彼を助ける為に精一杯隣国の人気俳優に成り切ろうと努力した。そんな陽平の様子に好意をもった信敬は、彼を抱き寄せ唇を重ねて来た・・・。
信敬に強く惹かれて行きそうになる陽平は、彼の好意がこの仕事の間だけのものだろうと自分に言い聞かせ、諦めようとするのだが・・・。
近頃ちょっと韓国の某若手俳優さんに心を奪われている私は、この繁国(剛さん命名の架空の隣国^^;)俳優さん周辺のお話が何となく面映かったです。来日を羽田空港で出迎えたり、ミニコンサートに応募したり、繁国語を覚えようとしたり、そんなファンの皆さんの描写を読んでいると何だか他人事とは思えません(笑) ただし、韓国の人気俳優さんたちは、この話のハン・イムソルみたいに傲慢で性格も態度もセンスも悪いなんて事はありません。韓国の皆さんの芸能人を見る目は厳しく、今の時代は些細な事でもネットで批判されるので、人気スターの皆さんもかなり自覚を持って芸能活動をされいるようにお見受けします。 

剛さんも気を使われて、あとがきに「決してあなたの好きな、某俳優さんをモデルにしてはおりません」と書かれてますが(笑)、イムソルは何時の世のスターだよという傍若無人さで、素行も悪く品のない人物として描かれています。それだけに、容姿は似通っているけれど真面目で思いやりのある陽平の好感度が際立ちます。でも単にそれだけではないところが、陽平くんのほんとうの魅力です。同じような顔立ちなのに、人格的に問題のあるイムソルがスターの座を射止めて、自分が駄目なのは何故なのか。劣等感にマイナス思考へ傾くのではなくて、ある種反感を持ちながら観ていいたイムソルのビデオから、俳優としての自分に足りないモノに気付くという、真摯なプラス思考の持ち主でもあるのです。

物語全体としては、二人きりで寝食も共にしなければならない状況で惹かれあって行き、一度は離れ離れになるが受け君の窮地に攻めが現れハッピーエンド・・・。ありがちな展開ではあるんですが、それでも中々面白く読ませていただきました。たまに「アレ?」っていう作品があって、うっかり作家買いできない剛作品なんですが、これは良かったです。俳優さんが主人公ということで、『顔のない男』シリーズを思い出しました。陽平くんもまだこれからの俳優なので、この続編も見てみたい様な気がしてきました。
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艶めく指先
2007-05-07 Mon 00:34
秀香穂里 著 イラスト サクラサクヤ
徳間キャラ文庫 2007年4月発行
藤居匠は同僚だった川奈とデザイン事務所を開いていた。独立して何年にもならないのに、センスと実力を認められ仕事は順調だった。そんな折、老舗ゲーム会社開発部門の美咲雪生が、新型機のパッケージデザインを依頼にやって来た。彫刻専攻だった藤居は、理想的造形美の美咲にひと目で心を奪われ、その体に触れて確かめたいという衝動に駆られる。

ゲーム好きの川奈も仕事には強い関心を持ったが、スケジュール的に難しいことから断ろうと決める。ところが、美咲から連絡を受けた藤居は、「あなたの体に触らせてくれるなら」という条件付で仕事を受けようと申し出る。美咲は、おかしな条件に困惑しながらも、仕事を引受けてもらいたい一心でその体を藤居の手に委ねた・・・。最初は美咲の理想的な体型に心惹かれた藤居だったが、実際に触れてみた美咲の様子を見るうちに、思いもよらぬ感情に支配されはじめる・・・。
『くちびるに銀の弾丸』シリーズの続編ではありませんが、またまたゲーム業界のお話です。新型機対応の人気ゲームソフトとしてあのシリーズの「ぼくおや」が出てきて、ちょっと嬉しかったです。

秀さんの働く男たちのお話は、対立や競争も含めて、仕事面での達成に向かって情熱を持って進んで行く二人、というのがとってもいいんです。でもこの前読んだ『愛執の鎖』(笠倉出版クロスノベルズ 2007年2月発行)は、銀行マンという職業面での二人の描写があまりなくて少々物足りなかったので、今度はどうなんだろう、と思いながら読み出したんですが、この作品は面白かったです。仕事面での葛藤というのは少なめでしたが、藤居のおかしな執着が仕事に結び付いた様な関係が、お互いの仕事への姿勢を認め合う中で、次第に恋愛感情も深まっていくという、働く男の物語ならではの展開で中々よかったです。

タイトルにあるのは、彫刻をする者として美しい造形を求める藤居の指先。美を追い求めるだけだったその指先が、美咲に触れた時に別の意味合いを持ちはじめ、造形美だけでない美咲の本質に触れたいと願うようになります。あらすじのような展開ですので、体が触れ合うまでは速かったですが、そこから美咲が心を開いて真に触れ合うまで、一波乱ありました。美咲の元彼も登場します。30過ぎの男が、その失恋にそこまで傷つくのかしら、という気もしましたが、見た目の割りに随分と身持ちの堅い美咲さんだったので、ちょっと納得。でも何で高野(元彼)なんかと付き合っていたんだろう・・・。
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